「ワラーチ6時間耐久リレーマラソン」を開催します

東京・荒川河川敷でスポーツツーリズム!?

 

東京板橋区の荒川河川敷で5月25日、「ワラーチ6時間耐久リレーマラソン」を開催することになりました。ワラーチ(huarache)とは、廃タイヤを靴底に使用し、上部を革で編んだメキシコの伝統的なサンダルです。ワラチェとも発音されます。
競技はこのサンダルを履いて6時間をソロまたはリレー形式で走り、走った距離を競うものです。
スポーツツーリズムとは本来、スポーツを通じて人と人、人と地域が交流することで、地域活性化が図られたり経済が活発化することですが、都内の河川敷で果たしてスポーツツーリズムは実現するのか…。
国内外に残された守るべき「走る文化」を会場に持ち込み、その土地やそこに住む人々、そこに伝わる文化を、現地に行かなくても会場で参加者に体験・理解していただくことでスポーツツーリズムは実現するのではないかと考えました。
そこで行きついたのが、名著『BORN TO RUN 走るために生まれた』で一躍有名になったワラーチの体験です。
本イベントは順位やタイムを競うレースではあるものの、リレーマラソンを通じてタラウマラ族(ララムリ族)の存在と、彼らが履くワラーチの文化を知っていただくことが目的です。実際には廃タイヤを利用したワラーチをメキシコから取り寄せたり、廃タイヤを利用して自分で作るのは大変です。既成のランニング用サンダルを使っても構いませんし、ビブラムシートを利用して作っても構いません。サンダルで走る文化が実在し、それをイベントや食事などとともに楽しんでいただければ幸いです。

 

メキシコ大使館が後援

 

この話をワラーチやタラウマラ族に詳しい方に話したところ、「リレーマラソンに興味はないが、するのであれば、決して裕福ではないタラウマラ族の皆さんのためになることをしてみてはどうか」というアドバイスを受け、ドネーションの意味を込めて参加賞を現地から購入することにしました。できれば、手作りの民芸品が希望です。
ランニングイベントといえば参加費の一部を使ってTシャツ代に充てるのが常ですが、今回は少しでも現地にお金が落ち、逆に購入した賞品でタラウマラ族の皆さんの文化や香りを私たちが共有できるのであれば、それが一番と考えました。
しかし、参加者がどれだけ集まるのか、資金の見当がつきません。また、メキシコのチワワ州からどうやってタラウマラ族の皆さんが作った民芸品を購入するか。買い付け方法はどうするのか。搬送にどれぐらい時間を要するのかの見通しがたちません。
この問題を解決してくれたのがメキシコ大使館でした。
メキシコの文化を広めるきっかけになると後援をいただいたほか、文化担当官がメキシコへ主張した際に、購買ルートを見つけ、賞品の品定めもしてきてくれました。
本当にありがたいことです。

 

障害者就労支援施設が廃タイヤでワラーチ作り

 

ワラーチといえば靴底に使われているビブラムシートを購入して自分で作っているか、ルナサンダルという既成の商品を購入して走っている人がほとんどなのですが、ワラーチに詳しい方が、東京・府中市にある障害者就労支援施設「童里夢工房」(どりーむこうぼう)が、廃タイヤでワラーチを作っているという情報を教えてくれました。
早速、連絡を取り、工房を訪ねました。
手掛けている手作りワラーチは正真正銘の廃タイヤを使ったものです。廃タイヤを利用したサンダル「aruku-tire」は2013年1月から発売していたものの、ワラーチはまだ商品化には至っていませんでした。
そこで、5月のワラーチ6時間耐久リレーマラソンへの出店をお願いすると、「やってみます」とありがたい返事。こうして「ストーリー性とドラマ性があり、一般企業とともに商品を開発して社会とつながりながら新しい商品を作っていきたい」と意気込む菅井さんと山口さんが、大会に協力してくれることになりました。
この手作りワラーチの商品化が成功すると、大会当日は選手の皆さんが手ぶらで来ても出走できますし、たくさん売れれば童里夢工房で働く障害者の皆さんのやる気と時給UPにもつながります。もちろん、出店料はいただきません。廃タイヤ集めと加工、そして試走と度重なる改良は大変な時間と労力を要します。しかし、この大会が工房発展の機会になれば私たちにとっても嬉しいことですし、さらにこれがスポーツツーリズムが持つ新しい意義につながればこの上ない喜びです。

 

協賛各社が集い、オールメキシコを演出

 

このほか、東京・新橋にあるメキシコ料理のレストラン「ドンブランコ」さんが会場で、メキシコシティなどでは日常的に食べられるその名も「ワラチ」という温かい料理を作って選手に振る舞ってくれるほか、入賞チームまたはソロ選手に書籍『BORN TO RUN 走るために生まれた』やメキシコのビール「SOL」を提供する予定です。書籍は個人の方が、ビールのSOLは輸入元のアイコン・ユーロパブ社が協賛してくれました。
このように、第1回目の大会は、メキシコ大使館をはじめ、多くのスポンサーやワラーチに理解を示す方々に大会の主旨をご理解いただき、賞品やアドバイスをご提供いただきました。都内のスポーツジムや板橋区役所もポスターの掲示に協力してくださいました。

 

参加者募集中

 

身近な場所で体験するスポーツツーリズムは皆さんにどう映るでしょう。
ぜひ、5月25日、板橋区の荒川戸田橋陸上競技場にお越しください。
残念ながら、エントリーの出だしはよくありません。現地から参加賞を購入したり、記念品を購入する費用の捻出にも苦労しています。
スポーツツーリズムに通じるこうした主旨の大会を今後も継続していくためにも、一人でも多くの方に参加していただきたいと思っております。
なにとぞご協力をお願い申し上げます。

※エントリーは2014年5月15日まで、runnetとスポーツエントリーで承っております。

2014年4月20日

発行人:株式会社広瀬編集事務所

代表取締役 廣瀬勝